病院に行ったけど
具合が悪い時だけ薬飲むという位で
かといって、薬を飲むわけでは無い
たかの不安は突然起きる

ご飯を食べているとき
TV見ているとき
トイレに居る時

処構わずといったところだった

不安が襲ってくると
ももが
ご飯を作っていても
仕事をしていても
トイレに居る時も

ももーももーと
赤ん坊の後追いのように
追いかけてくる

何とか耐えていたけど
ある日、やらかしてしまった・・・

いつものように後追いしてきた
たかに向かって

わかった！！聞いて！！
怪我しちゃったのは可哀相だよ！
痛いよね！
将来不安だよね？
でも　生きてたら何とかなる！
出来ない事を数えるのではなくて
これならできるって事を数えなさい！

出来る事が少ない？

増やすためにはどうしたらいいのか
一緒に考えよ！
でも今はもう少し回復するまで
安静だよ？

無理？

無理って言ったその瞬間
たかは死んだね！
無理って思う其の心が死んだ！
幾らここで考えたって
もうなる様にしかならないのだから
黙ってついてきたらいいの！
わかった？

ももに修三魂が降臨した瞬間ｗ

なるようにしかならない
の一言が
たかの心に刺さったのか
心を蹴とばしたのか
わかりませんが
このあとから
たかの不安と後追いは減っていった。

心療内科の待合室で
待っている間
たかは

本当に受診しなくちゃダメなのか？
俺は頭がおかしくなったのか？

と涙ぐみながら
ももに聞いてきた。

当たり前に視えていた
眼が視えなくなったら
誰だって不安になると思うよ
ももだって
きっと同じようになると思うもん

眠れないとか
ご飯が食べられないのは
あまりいい状態ではないし
一度相談したらいいんだよ

薬飲んでしっかり眠れるなら
先ずは寝たらいいんだよ

人間は寝ない食べない状態だと
いい考えが湧かないってよ

先を考えるなら
まずは冷静に考えられるように
寝なくちゃね
その相談に来ただけだよ

これを
たかがどう受け止めたのか
わからないけど
その後はだまって
順番を待っていた。

ももは

恐らくたかは
何を聞かれても優等生的回答をして
様子を見ましょうってなるんだろうなー

と、予想。

3時間半待たされた
心療内科は
ももの予想通りの
終わり方で
とりあえずお薬が出たけど
継続して受診をしなくてもいいよと
言われて終わった。

はなも経済的に家庭を支えてくれ
副業を本業に切り替えたため
通勤時間がなくなり
家事ができる様になり
子供達が寝てからも
仕事ができるようになった。

派遣社員の時よりも
収入が増え、睡眠時間も増えた！

たかは・・・
老眼があったとはいえ
普通にモノが視えていたのに
ある日突然、片目の視野を失った。
怪我をした側の視力も極端に落ちた。

痛みが治まり
気持ちに余裕が出てきたら
これからの事や
仕事の事
経済的な事を考えるようになった様で
一気に精神的に不安定になっていった

今の仕事はもうできない

こんな状態では
車の運転も出来ない

今さらどんな仕事が出来るのか？

子供達はどうなってしまうのか

そんな事を一人思い
食事がのどを通らなくなり
眠れなくなり
鬱っぽくなっていったのだった

退院後
夜な夜な私の仕事部屋に来ては
泣くようになる

一人にすると
おかしな事をやらかすのでは・・・

と心配な状態にまでなり
はなと私で順番にたかを見張った。

そんな事が数日続き
たかの精神状態に
こちらも病んでしまいそうになり
予約外で外来に駆け込み
主治医に相談

たかは
心療内科を受診する事になった